自衛消防組織の設置が必用な防火対象物

自衛消防組織の設置が必用な防火対象物

避難経路

自衛消防組織とは、不特定多数の方々が使用する用途で、大規模の防火対象物には自衛消防組織を設置することが義務付けられています。防災管理者を中心に、初期消火班、避難誘導班、応急救護班、通報連絡班にわかれそれぞれの任務を行います。

それぞれの防災組織が消防計画に定めてあるとおり、『初期消火活動』『消防機関への通報』『在館者の避難誘導』『火災、地震、その他災害の被害の軽減のための業務』を行います。

自衛消防組織が必用な建物は特定用途で大規模なものとされています。大規模とは建物の階高と延べ面積で定義されています。例えば地上11階以上の場合は10,000㎡以上のものであるとされています。

また、自衛消防組織の設置要件は、防災管理対象物の定義と同じとされています。

第八条の二の五 
第八条第一項の防火対象物のうち多数の者が出入するものであり、かつ、大規模なものとして政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定めるところにより、当該防火対象物に自衛消防組織を置かなければならない。

2 前項の権原を有する者は、同項の規定により自衛消防組織を置いたときは、遅滞なく自衛消防組織の要員の現況その他総務省令で定める事項を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。当該事項を変更したときも、同様とする。

3 消防長又は消防署長は、第一項の自衛消防組織が置かれていないと認める場合には、同項の権原を有する者に対し、同項の規定により自衛消防組織を置くべきことを命ずることができる。

4 第五条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による命令について準用する。

消防法第8条2の5 自衛消防組織の設置

自衛消防組織の設置が必用な要件

単独用途の特定用途【16項イ以外の防火対象物】

店舗改装

自衛消防組織はまず、特定用途であることが要件になります。特定用途とは不特定多数の人々が使用できるような用途です。

項 数 特定用途の種類
1項イ 劇場・映画館・演舞場
1項ロ 公会堂・集会場
2項イ キャバレー・カフェー・ナイトクラブ
2項ロ 遊技場・ダンスホール
2項ハ 風俗営業店舗
2項ニ カラオケボックス・個室ビデオボックス
3項イ 料理店・待合
3項ロ 飲食店
4項 物品販売店舗
5項イ ホテル・旅館
6項ロ 老人短期施設・老人ホーム(避難困難者施設)
乳児院・障害児入所施設
6項ハ 老人デイサービス・軽費老人ホーム(6項ロ以外)
更生施設・助産所・身体障害者福祉施設
6項ニ 幼稚園・特別支援学校
9項イ 蒸気浴場・熱気浴場
16項イ 上記の用途が複数入居していいるもの(特定用途複合)
16の2・16の3 地下街

これらが特定用途とされています。特定用途で次の建物に該当する場合は自衛消防組織が必要になります。

地下を除く階数が
11以上の防火対象物
延べ面積 10,000㎡以上
地下を除く階数が
5階以上・10階以下の防火対象物
延べ面積 20,000㎡以上
地階を除く階数が
4以下の防火対象物
延べ面積 50,000㎡以上
地下街 延べ面積 1,000㎡以上

特定用途複合防火対象物の場合【16項イの場合】

複合用途イメージ画像
複合用途のイメージ

特定用途複合防火対象物【16項イ】は不特定多数の人々が使用できる『特定用途』が混在しているような複合用途ビルのことを言います。自衛消防組織の設置は『非特定用途部分』には該当しません。そのため特定用途部分の合計面積を算出した面積で自衛消防組織が必用かどうかが確定します。

物件概要 特定用途の合算面積
地下を除く階数が
11以上の防火対象物
延べ面積 10,000㎡以上
地下を除く階数が
5階以上・10階以下の防火対象物
延べ面積 20,000㎡以上
地階を除く階数が
4以下の防火対象物
延べ面積 50,000㎡以上

複合用途の場合は、特定用途部分のみに自衛消防組織の要件が該当します。非特定用と部分については規定はありません。特定用途(管理権限)が連携し自衛消防組織として構成されることになります。

防災管理対象物と同じ要件とされている

ビルの画像

ある一定の規模を超えた大規模の建物は『防災管理対象物』というカテゴリーに入ります。防災管理対象物に該当すると、統括防災管理者や防災管理者が選任され、今回の記事で書きました『自衛消防組織』の設置が必用になってきます。

この一定の規模を超えた大規模の建物の要件は、自衛消防組織の設置基準と同様の規定となっています。自衛消防組織の場合は特定用途のみ該当するものでありますが、防災管理事項については、防災管理対象物全ての管理権限者に防災管理者の選任が義務付けられています。

まとめ

  • 自衛消防組織は特定用途部分に該当する
  • 11階以上:延べ面積10,000㎡以上
  • 5階以上・10階以下:20,000㎡以上
  • 4階以下:50,000㎡以上
  • 地下街は延べ面積1,000㎡以上
  • 複合用途の場合は特定用途部分の面積を合算
  • 防災管理対象物と該当要件が同じである

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