弊社ではコンクリート貫通前に内部の鉄筋(埋設物)を探査します【区画貫通工事で鉄筋をかわす】

弊社ではコンクリート貫通前に内部の鉄筋(埋設物)を探査します【区画貫通工事で鉄筋をかわす】

区画を貫通する前に壁の中をスキャンします

弊社は比較的既存建物の改修工事割合が比較的多く、よく鉄筋コンクリート造(RC造)の建物について施工させてい頂いております。RC造の建屋はコンクリートで区画されているため、線を通すスリーブがない場合はハンマードリルでコンクリートを貫通させる必要があります。

コンクリートの内部は鉄筋が縦横に走っており、貫通工事を行っても途中で鉄筋にぶつかってしまった場合は、もう一度他の場所で開け直す必要が出てきます。ドリルが鉄筋にぶつかると音が変わり前に進まなくなる又は、ドリルの刃が鉄筋に絡みつき手が回転方向に持っていかれる現象がおき、怪我の原因になったりします。

ウォールスキャナーで探査する

2種類の探査機の使い分け

右:マキタ (日本) 充電式ウォールディテクタ WD181DZK
左:ボッシュ(ドイツ)デジタル探査機GMS120

弊社では2種類の壁内埋設物センサーを使用しています。一つはマキタの製品で、多少大きいですが鉄筋の深さ180mmまで探査できます。もう一つはボッシュ製で小ぶりで深さに制限がありますが、機動性抜群の軽量タイプです。マキタが使えない場所の探査で重宝しています。

貫通工事をする前にコンクリートをスキャン

鉄筋探査機

マキタWD181DZK

マキタのWD181DZKは、左右に動かしながら探査していきます。本体に左右に動かすためのタイヤが設置されており、左右をコロコロと転がします。鉄筋以外にも電気配線の金属配管や樹脂管にも反応します。

ディスプレイ上に反応している赤い丸が鉄筋です。赤い丸がない部分を探し、区画貫通場所を決定します。しっかり壁に密着しないと反応しないことがあります。何回か左右に動かしながら探査していきます。

赤い丸がセンターに表示されたら機械のセンターに鉄筋反応があるということになります。鉄筋反応に加え同時に鉄筋(埋設物)の深さまで表示してくれます。

探査モードは乾いたコンクリート、湿ったコンクリ等があります。乾いたコンクリートでは探知深さ180mmまでスキャンでき、湿ったコンクリートでは探知深さが100mmとだいぶ浅くなります。

築浅物件ではコンクリート中の水分が十分に抜けきれず、水分がとどまっています。このような場合に湿ったコンクリートモードを使用します。

ボッシュGMS120

GSM120はものすごくわかりやすく、赤が点灯したら埋設物反応があるということを教えてくれます。より埋設物の中心に近づくとディスプレイ下のゲージが最徐々に上がっていきます。

反対に青い表示である場合はそこには何もないということを教えてくれます。非常にシンプルです。ボッシュのスキャナーは非常に小さいので狭い場所を探索するときは強い味方となります。

場所が決まったら貫通穴を開ける

場所が決まったら振動ドリルで貫通工事を行います。弊社は10.5ミリで開けることが多ので、いきなり10.5mmから開けてしまうとコンクリートがかけたり割れたりしやすくなるので、まずは小さい穴から徐々に広げていって最終的に10.5mmの穴を開けていきます。

開通した10.5mmの穴です。しっかりとスキャンができていれば楽々スルスルとドリルが入っていき比較的短時間で開通します。振動ドリルは少しコツがあるので、そのコツがわかればすぐ開通します。開いた穴は耐火パテで隙間を埋めたりフィブロックを使用し防火区画処理をする必要があります。

参考:フィブロックを燃やしてみた
   建築基準法

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