連動制御盤と火災受信機の違いについて【防火設備と自動火災報知設備】

連動制御盤と火災受信機の違いについて【防火設備と自動火災報知設備】

『連動制御場盤と書いてある設備が設置されています。自動火災報知設備【火災受信機】と何が違うのでしょうか??』とお客様より質問をいただきました。連動制御盤は『防火扉』『防火シャッター』『防火ダンパー』『防炎スクリーン』『排煙垂れ壁』『排煙口』などを制御するために使用される設備です。

連動制御盤はこれらの防火・排煙を目的とする『防排煙設備』を動かすことを目的としており、自動火災報知設備は『火災を周知させるための設備』であります。

  • 連動制御盤【防火・排煙設備を制御するもの】
  • 火災受信機【火災報知器を制御するもの】

関係する法令も異なり、連動制御盤を使用する防排煙設備は『建築基準法』により、自動火災報知設備の火災受信機は『消防法』による基準により設置されています。大まかな違いはこのような感じであります。

※排煙設備は建築基準法のほか、一部の用途に『消防法』による設置基準があります。

  • 劇場・集会場【述面積 500㎡以上】
  • キャバレー・遊技場・性風俗・カラオケボックス等【述面積 1,000㎡以上】
  • 百貨店【述面積 1,000㎡以上】
  • 車両停車場【述面積 1,000㎡以上】
  • 車庫・格納庫【述面積 1,000㎡以上】
  • 複合用途※上記の設置基準による【述面積 1,000㎡以上】
  • 地下街【述面積 1,000㎡以上】

※緩和基準あり

連動制御盤の機能

連動制御盤は次のような手順により作動し、防火設備を起動させます。※防火設備【火を防止するためのシャッター、扉、ダンパー、】

  1. 煙感知器・熱感知器が作動する
  2. 連動制御盤に信号が送られる
  3. 連動制御盤→防火扉・シャッター・ダンパーのレリーズに信号を送る
  4. レリーズが作動し防火設備が機能する
  5. レリーズ→連動制御盤に信号が送られ『作動表示』を出す

といったフローになります。5番の『作動表示』は制御盤によってあったりなかったりします。1回線の連動制御盤では、制御盤自体に表示するランプがない場合があります。

連動制御盤と複合盤火災受信機

自火報の画像

連動制御盤の機能は火災受信機と似ていて『機能自体が重複する』ということから、火災受信機に連動制御盤の機能を合併させた『複合式火災受信機』というものがあります。『複合盤』と言ったりします。

画像を見ると火災受信機の警戒区域(窓)の色が異なっています。自動火災報知設備は『白』、防火設備では『黄』となっています。ガス漏が『オレンジ』にっていますが、このオレンジは消火設備で使用されています。例えば『消火栓ポンプ起動』『泡放出』『補給水槽減水・満水』など。

話を戻します。今回のテーマである防火設備は『黄色』を使用し、表示を見てすぐ、自火報なのか、防排煙なのかをすぐ確認することができます。

単回線の連動制御器

1回線用の連動制御盤
1回線用の連動制御器

連動制御盤は1回線(単回線)の製品もあります。この1回線用は連動制御器という名称で、後々に防火設備が必要になってしまった場合に大変役に立つ便利なものです。

後々に必要になる場合はどのような時かを例にあげてみると、

  • テナント工事で縦に2フロアで使用することになった
  • 一部防火区画を変更し煙感知器連動の防火シャッター(扉)を設けた
  • 常時閉じている防火扉を開けっ放しで運用することにした

と言った防火区画に関連するこが多いのでは無いでしょうか。または、

  • もともと設置する防火設備がほんの一部なので複合盤を設置しなかった

と言ったケースも考えられます。1回線用の連動制御盤は防火設備の直近に設置されることが多く、通常管理室や共用部に設置されている火災受信機で確認することができないというでデリットがあります。※表示確認ができるようにしている場合を除く。

複数回線の連動制御盤

5回線用連動制御盤
5回線用連動制御盤

複数回線の連動制御盤も存在します。上に書いた1回線用の制御盤が複数回線あるものです。この装置には自動火災報知設備の機能はありません。単に防排煙設備を制御するためのチャンネルが複数あるというものです。

この装置は建物自体に『自動火災報知設備の設置義務』がなく、でも防火設備を制御する必要があると言った場合に設けられています。画像の物件では、自動火災報知設備は設置されていません。ですが、竪穴区画の階段室を常時開放状態で使用しているため、火災時に自動的に防火扉を自動閉鎖できるようにするために連動制御盤が設置されています。

防火設備を作動させる火災感知器

3種煙感知器
3種煙感知器は赤やピンクの丸印が付けられている

防火設備を作動させるためには通常専用の火災感知器が設置されています。防火設備で使用する感知器は『光電式スポット型3種』が用いられます。いわゆる3種の煙感知器です。自動火災報知設備に使用されている煙感知器は『2種』と呼ばれ、防火設備で使用する煙感知器は『3種』です。

この2.3種の違いは、『作動する煙の濃度の違い』で、3種のほうが濃い煙の脳で出作動します。2種と3種が一体化した『2種3種』という感知器も存在しています。薄い煙で2種の火災信号を出し、更に煙を加えていくと3種の防火設備の起動信号を発します。といった具合で防火設備と自動火災報知設備の火災感知器を使い分けが行われています。※3種の煙以外の感知器が使用されている場合あり。

まとめ

  • 連動制御盤は防排煙を制御するための制御盤である
  • 防排煙は建築基準法を適正化するためのシステム
  • 火災受信機と連動制御盤を一体化した複合式火災受信機がある
  • 連動制御盤は1回線・複数回線用がある
  • 防火設備用の火災感知器は3種の煙感知器が使用されている

関連記事:防火設備の連動制御盤と3種煙感知器について

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