※緊急事態宣言中ににつき過去に実施した内容にて投稿させていただいております。
避難ハッチを交換しました。サビてボロボロになると当然に使用することができません。腐食が進んでいる場合で避難はしごを使用すると、錆びているところに負荷がかかり耐えきれず、最悪抜けて転落事故になることが考えられます。適切なタイミングで改修工事が必要です。
現行品ではステンレス製のため長期による使用が可能でありますが、ステンレス製造前ではスチール製のハッチが製造、設置されていました。スチール製のはしごは設置年月が経過するとともに経年劣化し腐食が進んでいきます。
今回のミッションは腐食の進んだ避難ハッチを交換することであります。
避難ハッチの改修
避難ハッチの改修は『消防設備士甲種5類』という国家資格が必要になります。この資格では材料強度や安全に施工するための力学などの科目があります。
また、いろんな工具を使っていくので施工熟練度が必要になってきます。避難器具の改修では毎回同じような現場ではないため、臨機応変に現場に対応する力が必要になります。
ハッチ交換の流れ
- 現場調査・採寸
- 部材発注
- 取付工事
- 作動試験
といった流れになります。通常であれば調査と改修工事で2回ほど現場に伺います。避難ハッチはいくつかのいくつかのタイプがあり、既存の器具や開口部の形状により変わってくるため、採寸作業が大変重要になります。
既存ハッチを撤去
本体を撤去
最初の工程では既存の避難ハッチを撤去していきます。腐食が進んでいるハッチは下にボロっと抜けてしまうことがあるので慎重に作業を行います。腐食のサビカスが大量に発生する場合は下の階のベランダに全て落ちてしまうので要注意です。
工事には様々な工具を使用します。限られているスペースでの作業ではしご部品や腐食物の落下の恐れがあるため、全ての工程で細心の注意を払いつつ慎重に作業させていただいておりますます。
本体が撤去できました。腐食が進みハッチの脇から下の階へ雨漏れの跡が見られます。床のコンクリートの枠と剥離しているハッチとの間にコーキングにて防水加工をします。新規ハッチの設置後もコーキングを行いますが念には念を入れて作業を進めていきます。この作業で撤去作業は完了です。
新規ハッチを設置する
枠を取り付ける
既存器具を撤去し空いた開口部に『スポっ』と新規ハッチの枠をはめ込んでききます。2人で持てばラクラク持てる枠も作業スペースの関係で1人で持たなければハメ込めないケースもあるので、作業人はある程度の力が必要であります。
今回の枠はグレードの高いモノで、胴に長さがあるタイプのものであります。この長胴タイプのものを使用すると、開口部の内枠を全てステンレスで覆うことができます。
ベランダの床に厚みがない仕上げの場合は短い胴タイプを選べばいいのですが、厚みがある構造の場合、新設したハッチを開けたときに開口部の壁面がむき出しになってしまいます。
ハッチの蓋が閉じている状態では外観上全く変わらなく、性能面も同じであることからオーナーさんの考え方次第であります。
本体の取付工事
はしご本体(稼動部)を取り付けました。このパーツは避難ハッチの最も重要な部分であります。避難ハッチは中央の丸いパーツのやや左にあるレバーを下げること自動的にはしごが下に展開していく仕組みであります。このパーツはを適正な力で取り付けないと、はしご本体が脱落し落下事故が起こる場合があります。
避難器具を展開させてみました。実際にはしごを使って異常がないか確認します。ゆがみ、ガタツキ、振動などスミズミまでチェックシていきます。
最後にはしご下段の寸歩をチェックします。避難器具は、床面からはしご下段までの寸法が決められています。
避難はしごの場合は床面から 『0.5m以内』 になるように設置します。画像では0.2mなので法令通り全く問題ありません。
最終仕上げ
防水処理
ハッチを取り付けましたが取り付け面防水処理をします。防水処理にはコーキングを使用します。枠の周囲をマスキングテープで養生しコーキングガンを打ち込みますが、床面にゴミやホコリが落ちているとコーキングがシッカリ乗らないのできれいに掃除をしてから行います。
量は多すぎず少なすぎず適量を流していきます。流し終わったらヘラを使って形を整えます。コーキングは表面がすぐ乾くタイプのものを使用しています。
ということでハッチの工事が完了いたしました。既存が腐食により使うことができない場合でもリニューアルすることが可能です。改修をお考えであればご相談お待ちしております。
ハッチ交換時期の目安
- 建物竣工から時期が経っている
- 本体に腐食がある
- 枠の腐食で下の階へ雨漏れがある
避難器具は状況にもよりますが『25年~30年』使用することができます。まだまだ使用できるという器具もあることでしょう。
仮に建物を50年使用するとした場合、避難器具を30年使ったとしても、どこかのタイミングで交換することになることと思います。より適切なタイミングをみて改修することをオススメいたします。
ハッチ交換シーン
まとめ
- 避難ハッチが腐食したので交換した
- 工事には消防設備士甲種5類が必要
- 落下事故に注意し施工をする
- 設置後様々なチェックを
- 施工後は防水処理で仕上げる
- 避難器具の交換は計画的に
- ご相談お待ちしております