一斉鳴動と区分鳴動について【直上階鳴動とは】

一斉鳴動と区分鳴動について【直上階鳴動とは】

地区音響ベルの画像

自動火災報知設備が作動した際、非常ベル(地区音響装置)が鳴動します。鳴動方法については2種類あり『一斉鳴動』と『区分鳴動』があります。消防設備士4類の試験にも出てくるので要チェック項目であります。

一斉鳴動は、防火対象物に設置してある非常ベルが一斉に鳴る方式で、区分鳴動は、初期鳴動のエリア区分を限定し、一定時間が経過すると、全館一斉鳴動に切り替わる方式です。

区分鳴動では、火災信号を受信したエリアとその直上階についてベルを鳴動させます。例えば1階の火災信号を受信した場合は、全ての地下及び2階のベルを鳴動させます。

区分鳴動方式を利用できる条件は『地階を除く階が5以上・延べ面積3,000㎡を超える』場合となります。ある程度大きな物件で全館鳴動を採用すると、かえってパニックを引き起こしてしまうことがあるからです。

地区音響装置の一斉鳴動と区分鳴動方式

地区音響は自動火災報知設備に設置されているベル又は、非常放送のスピーカーを指します。在館者に火災ですよと知らせる装置の総称を地区音響装置と呼びます。音響の鳴動方式は

  • 一斉鳴動方式
  • 区分鳴動方式(直上階鳴動)

の2種類があります。小規模の物件のほとんどが一斉鳴動を採用し、区分鳴動を取りません。区分鳴動を採用するためには条件があります。その条件はどのような場合かと言うと、

  • 地階を除く階が5以上
  • 延べ面積が3,000㎡を超える

以上の2つの条件に当てはまるときに区分鳴動方式を採用できます。

(1) 地区音響装置の区分鳴動方式について
地区音響装置は、原則として自動火災報知設備の設置が義務づけられている
防火対象物又はその部分の全区域に対し、一斉に鳴動することが必要である。
一方、地階を除く階数が 5 以上で延べ面積が 3 千平方メートルを超える防火対象物又はその部分にあっては、出火階及びその直上階等に限って警報を発する区分鳴動方式とすることもできることとされていたが、過去の火災事例にかんがみ、規則改正省令により次のように改正された(消防法施行規則(以下「規則」という。)第 24 条第 5 号ハ及び第 5 号の 2 ロ)

消防予第 118 号 H 9 年 6 月 30 日

区分鳴動(直上階鳴動)にする目的

避難口誘導灯

区分鳴動にする目的は、在館者がパニックを起こさないようにするためです。区分鳴動を採用できる条件として『地下を除く階が5以上』『延べ面積3,000㎡を超える』ということになっています。

このような大きめの建物は、避難経路や防火区画を設けているため直ちに火災による影響がありません。まずは火元に近いエリアのみ非常音響を鳴らす区分鳴動が採用されています。

区分鳴動から一斉鳴動への切り替え

薬剤がかかった瞬間

区分鳴動方式でベルが鳴ったとき段階的に一斉鳴動に切り替わることになります。どのようなタイミングで切り替わるかと言うと、

  • 一定の時間が経過した場合
  • 新たな火災信号を受信した場合
  • 発信機が押された場合

新たな火災信号を受信した場合とは、火災感知器は警戒区域というエリア分けがあり、別の警戒エリアの火災感知器や発信機(押しボタン)信号を火災受信機で受信した場合のことを指します。

一定の時間とは、出火階、直上階からの避難を完了できる時間と想定される、最大『10分以内』とされています。

○ 音響により警報を発する地区音響装置
区分鳴動方式で作動するように設定された場合であっても、一定の時間が経過
した場合又は新たな火災信号を受信した場合には、当該設備を設置した防火対象物又はその部分の全区域に自動的に警報を発するように措置されていること。

○ 音声により警報を発する地区音響装置
・ 区分鳴動方式で作動するように設定された場合であっても、一定の時間が経過した場合又は新たな火災信号を受信した場合には、当該設備を設置した防火対象物又はその部分の全区域に自動的に警報を発するように措置されていること。

・ 区分鳴動方式としない場合にあっては、当該設備を設置した防火対象物又はその部分の全区域に火災が発生した場所を報知することができるものであること。このことを踏まえ、地区音響装置の区分鳴動方式の運用については、次の事項に留意すること。

ア 「一定の時間」については、防火対象物の用途、規模等並びに火災確認に要する時間、出火階及びその直上階等からの避難が完了すると想定される時間等を考慮し、概ね数分とし、最大でも 10 分以内とすること。
イ 「新たな火災信号」については、感知器が作動した警戒区域以外の警戒区域からの火災信号、他の感知器からの火災信号(火災信号を感知器ごとに認識できる受信器に限る。)、発信機からの信号及び火災の発生を確認

消防予第 118 号 H 9 年 6 月 30 日

直上階とは具体的にどのような階か?

直上階鳴動の図

2階で火災が発生したときは、2階と直上階の3階が鳴動します。B3階で火災が起こったら、地下の階全てと1階が鳴動します。1階で火災が起こったら、地下の階全てと直上階の2階が鳴動します。

地下は地上階に比べ危険度が高いため、地下で火災信号を受信した場合
1F,B1,B2,B3の地下と避難階までの地区音響が鳴動します。1階で火災が発生したときは、直上階及び地下全てを鳴動させることが必用になります。

まとめ

  • 地区音響の鳴動は『一斉鳴動』『区分鳴動』がある
  • 区分鳴動は地上5階以上で延べ面積が3,000を超える場合
  • 区分鳴動は出火階と直上階を鳴動させる
  • 地階及び1階の出火では全ての地下が鳴動する

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