屋内・屋外消火栓の放水試験とエポ

屋内・屋外消火栓の放水試験とエポ
エポ三兄弟

消火栓の放水試験とエポ

消防設備点検では『機器点検』と『総合訓練』があります。総合訓練では『機器点検』+『追加試験項目』を実施していきます。

屋内消火栓や屋外消火栓設備の、総合点検では実際に放水試験を実施すると同時に放水圧力の測定を行います。放水圧力は消防法により決められているため、測定値が基準値の範囲内である必要があります。

測定にはピトーゲージ(ピトー管)を使用します。棒状の放水をピトーゲージにに当て込むとで圧力を測ることができます。放水時ノズルから棒状の水を大量に放出しますので比較的広い場所でないと放水試験が難しいことがあります。そういった場合には『エポ』が活躍してくれます。

エポにはホースをそのまま直結することができ、放水と同時に備え付けられている圧力計を簡単にチェックすることができます。また放水時の水を撒き散らすことなくきれいに分散してくれます。排水口付近に設置し放水試験を行えば周囲が水浸しになることなく大変重宝する測定機器であります。

放水試験の方法とテスト弁

消火栓のイメージ図面

消火栓には水を建物各所へ水を送り込むための心臓であるポンプが設置されています。ポンプから建物内部の配管を通ってタテヨコあらゆる方向へ水を圧送します。

配管の途中途中には消火栓ボックスが設置されています。消火栓ボックスには、すみやかに消火活動ができるようあらかじめホースが設置されています。ポンプが運転されている間は消火栓内部(ホース接続口に付いているバルブ)のバルブを開閉することで放水可能となります。

当然にポンプからの距離が遠ければ遠いほど圧力損出によって圧が下がってしまいます。その圧力が最も低くなる部分にテスト弁が設置されています。

このテスト弁は消火栓の放水圧力試験を実施するための弁になります。ココで測定して規定圧以上であれば他の消火栓も同様に基準値以上であるということがわかるのであります。

※点検要項:放水試験は任意の消火栓で確認と記述してある

エポと放水圧力

弊社には2種類のエポがあり、使い分けて使用しています。消防用のホースは用途によって40A、50A、65A他、さまざまな太さがあります。

1号屋内消火栓40A、屋外消火栓・動力消防ポンプは50A・65Aを使用します。太さが違ってくれば当然ノズルの口径も違ってきます。ノズルが違えば圧力も違ってきますので現場に応じての測定機器にて対応することが必要になります。

またエポを使用せず、ピトーゲージで直接放水圧力を測定することもできますが、水が飛び散り場合によっては濡れてしまうことがあるでしょう。

消火栓別のホースと放水圧力

消火栓 ホースの太さ 放水圧力
1号消火栓 40A 0.17Mpa~0.7Mpa
易操作性1号消火栓 30A 『保型ホース』 0.17Mpa~0.7Mpa
広範囲型2号消火栓 25A 『保型ホース』 0.17Mpa~0.7Mpa
2号消火栓 25A 『保型ホース』 0.25Mpa~0.7Mpa
屋外消火栓 50A・65A 0.25Mpa~0.6Mpa

消火栓放水までの手順【使い方】

消火栓起動から放水するまで

  • 発信機を押す【自火報の押し釦】
  • ポンプが自動的にまわる
  • 自動火災報知設備のランプが点滅
  • ポンプがまわることで配管内が加圧
  • 消火栓箱からホースをひっぱりし現場へ
  • 消火栓ボックスのバルブを開放する
  • 放水開始

消火栓ポンプは自動火災報知設備の発信機を押すことで遠隔起動することができます。点検や消防訓練で設備の操作方法を説明させていただくことがありますが、あまり知られていないのかなと感じることが多いです。高校の授業とかで取り入れてもらいたらな・・なんて思っておりますがいかがでしょうか。。

発信機を押しポンプが起動したら、ポンプ起動の合図として消火栓箱の表示灯が点滅(フリッカー)します。表示灯のランプが切れていたり、断線している場合は当然に消えたままです。このようなことがないように表示灯はLEDのものをつけておくとよいかと思います。

火災現場近くにある消火栓ボックスを開きホースを取り出します。ホースは1号消火栓の場合は15m×2本つながっていて30mまで伸ばすことができます。ここでは1人がホースを持って現場に行き、1人が消火栓箱前で待機します。

放水現場に到着したら、消火栓箱前に待機しているもう1人がホース根元のバルブを開放します。バルブを開放すればポンプから圧送された消火水が勢いよく出てきます。

放水が終わったら消火栓箱のバルブを締めポンプを停止します。

また、近年では1人でも操作可能な 『易操作性消火栓』『広範囲型2号消火栓』『2号消火栓』があり、消火栓箱前でバルブを開放する作業をすることなく、消火する人側にバルブが設置された設備もあります。

自火報が復旧するまでポンプは停止できない

ポンプを停止させるためには自動火災報知設備を復旧させる必要があります。自動火災報知設備の信号により消火栓が起動する関係で、火災信号を復旧させないとポンプが起動しっぱなしになるからです。

  • 起動した押し釦を復旧(ボタンもとに戻す)
  • 火災受信機の復旧ボタンを押す
  • 消火栓ポンプ制御盤でポンプを停止する

以上でポンプの復旧となります。

全ての設備が復旧したらホースを乾かし設置してあった消火栓箱へ収納します。日頃から消火栓の扱い方を訓練しておくことは大変重要であります。

まとめ

  • 消火栓の総合点検には放水試験がある
  • 放水試験ではピトーゲージで放水圧力を測定する
  • エポを使うと大変便利
  • 消火栓によって放水圧力範囲が異なる
  • 消火栓の使用方法を覚える

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