消防設備をさわっていると様々なトラブルに見舞われます。原因不明な警報がでたり、正常なのにエラーを受信して消えなかったり。そんなことがたくさんあります。しかし、必ずそれらには原因があります。へこたれてしまうこともありますが諦めずに原因をつきとめましょう。上からものを言うようで大変恐縮いたしますが、自分と一緒に働いてくれる仲間、いまモガイている設備士様へのメッセージを書いていきます。
トラブルを楽しもう
トラブルを経験すればノウハウになる
ほとんどの方はトラブルがおこらないで毎日を過ごせればいいなと思っていることと思います。普通に業務をこなし何事もなく帰宅し自分の時間を楽しみたいと思うことでしょう。帰ってテレビをみたり、酒を飲んだり、ゲームをしたり、読書したり。私自身もそう思います。ですが、機械や設備を相手にしていてトラブルが起こらないということはありません。どんな気持ちでトラブルと向かい合うかで疲労度は違ったものになると思います。
ワタクシごとで恐縮ですが、下積み時代は果敢に様々なエラーに立ち向かってきました。先輩たちがめんどくさがっているところチャンスと自ら手を上げて対応してきました。ときには朝までかかることもありました。そんなこんなが蓄積し今ではすべてノウハウとして自分の財産になっています。いま同じようなエラーが起こってもなんとなくあたりがつけられます。
今経験していることが財産になる
消防設備は消防法の知識、設計の知識、施工の知識、機械の知識が必要になります。大きい歴史のある会社には先輩方が蓄積してきたノウハウや、部署ごとに専門分野がわかれていることもあり、比較的早く問題解決ができることと思います。小さな組織やフリーランスで働いている方々には大企業ほどノウハウは勝手な想像ですがないのかと思います。
新しくこの業界に入ってこられた方々、今修行中の方々で苦労されている方々もいらっしゃると思います。手っ取り早く仕事を覚えたいのならトラブルを横取りしましょう。トラブルで収集できる情報量はものすごいです。トラブルシューターになればいずれ必要な人材として重宝されます。
ワタクシが修行時一人でずっとトラブル対応をしていて泣きそうになっていると施設の責任者の方が『大変かもしれないけど今やっていることが必ず財産になるからがんばって』と声をかけてくれました。今ではしっかりと財産になっています。
何でも自分でやってみる
とにかくなんでも自分でやってみることが重要かと思います。消防設備士は複数人で行動することが多いと思います。優しい先輩たちが手とり足取り面倒見てくれるという方もいることでしょう。しかし、複数で行動すること言うことは責任を分散するということで、どこかであの人がなんとかしてくれるからいいやなどの甘えが出てくることも事実です。わからなかったら聞けばいいや。トラブっても現場責任者がなんとかするからいいや、といった考えは自分を成長させる機会を逃しています。今自分ができることは自分で解決できるよう果敢に挑戦してください。
仲間や先輩に楽をさせてください。そんなことを続けているといつのまにか自分がエースになっているかもしれません。仕事を覚えた上で自分を大切にしてくれない組織だったり、納得できない理不尽なことがあり我慢できないといった場合は思い切って独立してみるといったこともありなのかもしれません。もし独立に至った場合でも自分を育ててくれた組織には感謝しましょう。そうなれたのは自分が努力したからと言うのは事実ですが、そういった経緯になったのは会社の存在や先輩、同僚がいてくれたということを忘れずに。
さいごに
終身雇用を維持することが難しい時代に突入しました。経団連の某大手企業トップがアナウンスしたニュースが日本中を駆け巡りました。自分の責任で生きていくということが必要になるということです。今後の仕事のあり方がどのようになるのかはわかりませんが、将来的にはフリーランスの消防設備士が活躍する場が増えてくると考えています。そうなったらどのような知識やノウハウがあれば需要があるのかを想定して今できることをしっかりこなし自分に責任をもって準備していくことが必要と考えております。
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