火災報知設備・消火栓の表示灯が点灯しない【ランプ不良の原因について】

火災報知設備・消火栓の表示灯が点灯しない【ランプ不良の原因について】

表示灯切れ

自動火災報知設備や非常警報の押しボタン、消火栓のすぐそばには、表示灯というランプを設置する必要があります。表示灯は赤色で15°以上となる方向に沿って10m離れた場所から点灯していることが確認できることとされています。

表示灯は非常時に赤い灯りを頼りに設備の場所を特定するという大切な役割があるのですが、時には球切れなどで点灯しなくなってしまうというトラブルも起こったりします。

先日仲間内の若手設備士が施工中に表示灯が点灯しなくなったというトラブルに直面し、原因がわからずパニックになっていました。ランプ不良についてのトラブルは比較的簡単になおせるので簡単ではありますが書いていこうと思います。

主な原因について

原因は下記のとおりです

原  因 対処方法
球切れによるもの 電球を変えればなおる
断線によるもの 線を引き換えればなおる
ヒューズによるもの ヒューズを変えればなおる
火災受信機の基盤によるもの 基盤を変えればなおる

だいたいこの4つなので上から潰していけばOKでしょう。その前に表示灯回路の電圧を当たることで球切れなのか、それ以外かを特定することができますのでまずはテスターを手に取ってみましょう。

表示灯回路は交流電源なのでACに合わせます。ACに合わせたら24V付近が出るかと思いますので、電圧が確認できれば球切れということになります。テスターがない場合は新品の球を装着してみるということでもOKです。

※表示灯によってはAC100Vの電圧で点灯させているものがあります。100V回路には100V用に対応したモノを設置する必要があります。そこに24回路に使用する球を入れたら当然一瞬で飛んでしまいます。電球を確認し装着する必要があります。

球切れによるもの

球切れ

一番確率が高いものはコレです。現在は赤色LEDが主流となっていますが、豆電球を使っているといったケースも多いことでしょう。予備をストックしておけばすぐ交換することができますが、そのうちまた切れてしまうことを想定しLEDに交換しすることをオススメいたします。

断線によるもの

断線修理
断線調査

断線はランプ回路用の線がどこかしらで切れてしまうといったケースであります。総合盤や消火栓箱内の配線圧着部分や端子台、または表示灯本体の接続部分が多いのではないでしょうか。球切れでないという場合は配線をチェックしてみることをオススメいたします。

ヒューズによるもの

ヒューズ交換
ヒューズが溶けることがある

表示灯回路が何らかの原因でショートしてしまうというこがあります。このような場合は表示灯回路を制御している基盤のヒューズが溶け、制御盤を保護します。制御盤は火災受信機や消火栓ポンプ制御盤に設けてあります。

ヒューズを確認し溶けていたり、両端で導通をあたってみて通が出なければ新品に交換してみると元通りに点灯することでしょう。交換してもまたすぐ飛んでしまうとといった場合は、表示灯回路のどこかがショートしたままなのでその原因を先に特定する必要があります。

基盤によるもの

基盤

ヒューズも問題ないという場合は基盤が故障している可能性があります。基盤には前項で書いたヒューズが取り付けてあるので故障する確率は低いと思いますが、水漏れなどで基盤が壊れているというケースも考えられます。

番外編

表示灯カバー劣化
表示灯カバー劣化

表示灯カバー(グローブ)が紫外線の劣化で灯りを遮っているということがあります。この場合はしっかり中で点灯しているのでカバーを新品に交換すれば灯りを取り戻すことができます。

それでも原因がよくわからなくて直してほしいと言った場合は弊社までご連絡お待ちしております。

参考:消防法施行令 火災受信機の基盤を交換してみた!

 

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