消火器実器を使った放射消火訓練が可能な『訓練消火器』があります。この訓練用消火器は、消火薬剤の代わりに水を使用し、同時に空気を入れることで消火器と同様の状態で使用することができます。
空気は自電車や自動車のタイヤに入れる空気バルブ(アメリカ式)と同様の形状で、手動の空気入れやコンプレッサーで注入することができます。加圧する圧力は0.7MPa~0.98MPaで、実際の消火器と同じ圧力値となります。
訓練用の消火器は蓄圧式というタイプで、消火薬剤と圧力が同時に加えられているものです。現在主流となっている消火器と同じ方式で実際の消火訓練と非常に同じ感覚でシミュレーションすることができます。
水が使い切ってしまった、内部圧力がなくなってしまった場合は、再び水及び圧力を注入し何度でも使用することが可能です。
消火器の使い方
訓練用の消火器は実器と同じ構造のため使用方法も全く同じとなります。おさらいで消火器の使い方を書いていきます。
- 黄色い便を上に抜く
- ホースとレバーを持ち火元に近づく
- 火元に近づ来ながら放射する
という流れになっています。今までの消防訓練などで、皆さんもなんとなくウル覚え程度で感覚的に使用できると思います。。次に訓練用消火器について書いていきます。
訓練用消火器のセッティング方法
放水が終わってもう一度使用する場合は脇にあるキャップを外し水を入れます。注入口が多少大きくなっています。水道直結のホースを使用すれば簡単に水を入れることができます。注水後は手動空気入れやコンプレッサーで規定の圧力値まで加圧していきます。
キャップは空気バルブと一体化したものとなっています。しっかりキャップでシールし、空気入れやコンプレッサーで加圧していきます。約0.69MPa~0.96MPaの間になるようにします。手動の空気入れで0.69MPaまで上げていくのはすこしシンドイということもあるので、訓練で放射を体感するといった目的であれば規定値まで上げず放射訓練するのでもよいでしょう。
空気注入が完了すれば実際に使用することが可能になります。
実際に使用してみよう
ピンを抜き、片手でホース、もう一つの手でレバーを持つ。遠くから日に近づ来ながらレバーを握り、火元に向かって消火薬剤を放出する。消火器の使用方法はとてもシンプルです。使用方法を理解しておくことで初期消火活動を有効に行うことが可能になります。
初期消火で火災を食い止めることができれば被害は非常に小さなものになります。ビルやテナントさんでしばしば実施される消防訓練を今回ご紹介した訓練用消火器を使用することで、リアリティーを体験し初期消火活動に役立ててみてはいかがでしょうか。
消火訓練【綺麗な水で消火訓練をしてみた!!】
今回使用した製品