新規の店舗改装工事による消防設備工事、その他配線工事では、躯体をむき出しに仕上げる施工法を除き、配線工事関係は天井内または壁内部に埋め込んで見えないように設置されます。配線は景観を邪魔しますので埋め込んで設置することがベストであります。
一方、既存の建物や内装完成後に配線をする場合、露出配線でなければ完成することができない場合があります。区画壁や梁がせり出しているような場合や鉄骨や木が配線ルートを塞いでしまっているような場合です。そういったケースでは局所的に露出工事が必要になってしまいます。
天井内部を確認し運良くコンクリートにスリーブが空いていたり、ちょっとした隙間を見つけることができれば、隠蔽配線が可能になります。そこを見つけられるかどうかが隠蔽配線勝敗の分かれ目になります。配線工事で敗戦は嫌です、とつまらないオヤジギャグをあえてイイますが、極力スキマを見つけることに時間を使っています。
隠蔽配線について
埋め込み配線はいいことだらけ
ではなぜ埋め込みにこだわっているのかを書いてみると
- 見た目がきれい
- 達成感がある
- モールの設置が隠蔽工事より大変である
といった理由です。工事が完成したときに配線を完璧に隠蔽できたら当然達成感があり『いい勝負であった』と自己満足できます。お客さんにも喜んでもらえるので一石二鳥です。
もう一つ、最後に書いた『モール設置は大変』ということがあります。自分たちの感覚ではありますが、モールを貼っていくにはまず、寸歩を取り、切って、貼って、ビス止めをする。最後に配線を入れていくという工程で、隠蔽配線よりも多くの工数をこなしていく必要があります。隠蔽配線ができるスキマを見つけてしまえば労力も大幅に減るため隠蔽配線に勝るものはないのかな?と考えております。
埋め込み配線の難易度
難易度 低 | 難易度 中 | 難易度 高 |
RC造 | 鉄骨造 | 木造 |
既設建物に配線をする場合の隠蔽埋め込み配線の難易度は、RC→鉄骨→木造であります。RCは『鉄筋コンクリート』であります。
難易度が低いという意味は線を通すスペースが比較的多いということであります。難易度が低いからすべて隠蔽できるということではなく、また難易度が高いから隠蔽できないということでもありません。実際に木造建物でも隠蔽率100%ということもあります。
天井内部を覗いてみると
天井内部や壁の中を除く方法はいくつかあります。
- 点検口をあける
- ダウンライトを外す
- 天井に設置されている機器類をはずす
- ユニットバスの天井をあける
- 壁のスイッチボックスをはずす
などなど、いろいろな備品を取り外すことで天井内部を観察することができます。スペースや配線ができそうな穴を見つけることができれば隠蔽配線の成功率は格段に上がります。よく観察することで思いも寄らないスペースを見つけることができるかもしれません。
まとめ
- 隠蔽配線はキレイである
- 埋め込み配線はルートを見つけられればスピーディに可能
- モールは切る、貼る、固定でで工数が多い
- 天井内部を観察すると意外と通せる場所がある