甲種4類・系統図問題
消防設備士甲種4試験でほぼ出るといいきれる系統図問題であります。この系統図は自動火災報知設備を施工する上で守らなければならない配線のルールについて出題されます。避けては通れない系統図問題、ここは丸暗記し、完全に理解する必要があります。このページではできるだけわかりやすく説明したいと思います。
使用する電線の種類と本数
電線の種類は使用する目的によって違ってきます。例えばベル線では耐熱電線を使用しなければいけないので『HIV耐熱線』を使用します。それ以外は『IV』線でOKということになっています。
配線本数は問われている問題が『P型2級』なのか『P型1級』かで変わってきます。また地区音響が『一斉鳴動』『区分鳴動』なのかも関係してきますのでしっかりと抑えておく必要があります。区分鳴動方式の場合は警戒区域が増えていくごとに1本ずつ配線の本数が増えていきます。
技術・製品の改良により、試験に出題される配線を実際の工事で使用することがほとんどなくなってきております。例えばHIV線やIV線を火災報知器の回路で使用することは殆どありません。それはさておき、実際に試験に出る表記で書いていきます。
使用する電線の種類
HIV線 | ベル線・消火栓兼用のランプ | 耐熱電線 |
IV線 | 上記以外 | 600Vビニル絶縁電線 |
P型2級に必要な線
回線数を確認 L線 | 5回線:最大5本 |
共通線を確認 C線 | 10回線:2本 8回線2本 7回線:1本 5回線:1本 |
ベル線 B線 | 2本 |
ランプ | 2本 |
L:ラインのL
C:コモンのC
B:ベルのB
P型1級に必要な線【P2+電話線・応答線】
回線数を確認 L線 | 10回線:最大10本 |
共通線を確認 C線 | 10回線:2本 8回線2本 7回線:1本 5回線:1本 |
ベル線 B線 | 2本 |
ランプ | 2本 |
電話線 T線 | 1本 |
応答線 A線 | 1本 |
P型1級はP型2級に『電話線T』『応答線A』が追加されます。
L:ラインのL
C:コモンのC
B:ベルのB
T:テレフォンのT
A:アンサーのA
よく出る系統図問題
第1問
自動火災報知設備の系統図において、次の各問題を答えなさい。
問1:系統図に使用されている受信機はP型受信機である。この受信機がP型何級であるか答えなさい。
問2:系統図の(a)~(h)に当てはまる配線の本数を答えなさい。
第2問
問1:HIVとIVの記号で表す電線の種類を答えなさい。
問2:下記の条件に基づき、系統図の(A)~(L)の配線の本数を答えなさい。
条件:1 地区音響装置はベルによる警報で、一斉鳴動とする。
問3:下記の条件に基づき、系統図の(A)~(L)の配線の本数を答えなさい。
条件:1 地区音響装置はベルによる警報で、区分鳴動とする。
2 発信機及び表示灯は、屋内消火栓設備と兼用のものとする。
回答
問題1の回答
問1:P型2級受信機
問2
a | b | c | d | e | f | g | h |
2 | 8 | 2 | 7 | 2 | 6 | 2 | 5 |
問題2の回答
問1:HIV 600V2種ビニル絶縁電線 IV 600Vビニル絶縁電線
問2
A | B | C | D | E | F |
7 | 2 | 8 | 2 | 11 | 2 |
G | H | I | J | K | L |
13 | 2 | 15 | 2 | 16 | 2 |
問3
A | B | C | D | E | F |
5 | 4 | 6 | 5 | 9 | 6 |
G | H | I | J | K | L |
11 | 7 | 13 | 8 | 14 | 9 |