火災感知器をコンクリートに固定【アンカー・プラグの練習】

火災感知器をコンクリートに固定【アンカー・プラグの練習】
工事練習
今回の工作課題

消防設備の工事ではアンカーやプラグを使ってコンクリートに器具を取り付けることが多々あります。火災感知器や火災受信機、避難器具、スプリンクラー等の配管の固定などなど。ワタクシたちはそのような状況を想定した練習を時たま行っています。

固定するものによって使用する材料や工法が違ってきます。軽いものであれば3.5mmの振動ドリル用ビットで孔を空け、コンクリート用ビスで簡単に固定することができます。

重量が重い場合は金属拡張アンカーを使用することにより頑丈に固定することができます。

コンクリートの孔開けと固定

コンクリート演習
使用する材料と工具

今回使用する材料と工具

  • コンクリートブロック(ピンコロ)
  • 金属製拡張アンカー(径 8.5mm)
  • プラグ (径 6mm)
  • ドリルビット 8.5mm
  • ドリルビット 6.0mm
  • 振動ドリル(ハンマードリル)
  • ハンマー(アンカー打ち込み用)

今回は直方体のコンクリートブロック(ピンコロ)に孔をあけてアンカーを打っていきたいと思います。またプラグを使った場合と、ビス直のとりつけの2パターンで火災感知器を取り付けていきたいと思います。

1.金属拡張アンカーの打ち込み

最初に印をつける

重量のある機器類を固定するために金属製拡張アンカーを使用します。

アンカー打ち込み手順

  1. 打ち込む場所へ印をつける
  2. 振動ドリルで孔をあける(まっすぐ曲がらないように)
  3. 空いた孔をエアーで吹き飛ばす(掃除する)
  4. アンカーを入れる
  5. ハンマーでたたきアンカーを拡張させる

コンクリビット

アンカーを打ち込む場所を決めて印をつけたらアンカーを入れるための孔をあけていきます。今回使用するアンカーを見てみると『ドリル径8.5mm』とかいてあります。なので 8.5mm 振動ドリル用のビットを使用します。

次にドリルで孔を空けていきます。注意することはアンカーが深く入りすぎないことと、ドリルをまっすぐ打ってくということです。なれるまでは真っ直ぐ打つということが難しいと思いますが、ピンコロを買ってきて何回も訓練することでコツが分かってくることでしょう。

ドリルビットには空ける孔深さと同じ位置にマジックで印をつけるか、ビニールテープを巻いておくとよいでしょう。今どのくらい掘れているかを確認しながら作業ができます。

振動ドリルは初動でいきなりマックスパワーにするのではなく、最初は優しく徐々に回転を上げていくようにします。でなければコンクリートの表面がボロっと剥離してしまいます。

孔が空いたら溜まっている粉塵を『ダストポンプ』『ブロワー』で取り除きます。底部にも溜まっているのでシッカリと掃き出します。

今回は弊社トレーニングセンター内のコンプレッサーを使用しました。

エアブロー

清掃後アンカー入れていきます。このアンカーは頭の飛び出している部分を打ち込むことで先端の爪が拡張してくタイプなので、この頭の丸い部分をハンマーで打ち込みます。アンカー打ちはワッシャー、ナットをつけた状態でおこないます。

打ち込む際の注意としては、まっすぐハンマーを落としていくことで、斜めに入ってしまったりすると拡張部分が完全に展開しないため強度が出ないことがあります。

アンカー打ち込み

2.プラグ・コンクリート用ビス直接固定方法

次に口径が小さめの2種類のドリルを使って火災感知器を固定していきます。

作業手順

  1. 火災感知器のベースをあわせ印をつける
  2. 3.5mmのビットで孔空け
  3. 6.0mmのビットで孔あけ
  4. 6.0mmの穴にプラグを入れる
  5. 感知器ベースを付ける
  6. ビスで固定

火災感知器の固定にはブラグを使用したり、そのままコンクリビスで打ち込んだりします。感知器自体はそこまで重くないので3.5mmのドリルビット+コンクリビスでも十分固定できます。

多少重たいものを設置するような場合はプラグを使用することでガッチリ固定できます。心配な場合はプラグを使うことをオススメいたします。

今回使用するプラグは1本で37.9kgfに耐えることができます。通常この手の固定には数カ所の留めでおこないますので仮に2本プラグを使ったとしたときの強度は倍になります。

孔を空ける箇所にペイント

感知器の固定は対角の2箇所で問題ないのですが、今回は2種類の孔をあけて感知器を固定したいと思います。

  • 縦 3.5mmのドリルでコンクリビス
  • ヨコ 6mmのドリルでプラグを使用

6mmの孔をあける
プラグを入れる
ビスで固定(通常は対角に2本でOK)

プラグを使った場合はシッカリとドライバーを回し込むことができます。力いっぱいまわし込んでも簡単には空回りしません。

3.5mm+ビスの場合はある程度の力以上にトルクを掛けると空回りしだして固定できなくなってしまします。もしも空回りしてしまった場合は中に電線材料やプラグを細かく切ったものを入れてビス留めすればガッチリ固定できます。

さいごに

機器類の固定はモノの重量を考えて余裕のある施工が必須であります。

Blogカテゴリの最新記事