古い火災受信機【クラシックスタイル】

古い火災受信機【クラシックスタイル】

私たちは毎日違う物件に行ってお客様のビルを拝見いたします。エイジングがかかったレトロな物件から最新の設備を搭載したハイテクビルまで毎日毎日エキサイティングな日々を??とはすこし言いすぎですが毎日飽きない日々を過ごしています。そんな日常で現役で活躍する年期の入った火災受信機を見かけることがあるので今回は少し書いてみたいと思います。

消防設備には型式失効という使用期限があるが使い続けられる場合

まず、消防設備には型式執行という名の使用期限が設けられています。各消防設備は各々消防検定機関による検定をパスしたものでないと使用することができないことになっています。消防設備は人命を守るために設置するものなので厳しい試験、検査、品質が求められるためです。また現在の基準に合わなくなってしまったものは型式失効といって使用することができなくなります。検定制度と型式失効

しかし、非特定用途の防火対象物の場合警報設備は遡及しません。つまり『法律が変わったからその基準に合わせて設置し直してくださいといね』ということです。なので古い火災受信機が使えるのです。

今も動き続けるクラシック受信機

古い火災受信機

この火災受信機は昭和45年(1970年)に誕生しまし今年で生誕『50周年』でございます。沖電気工業社の製造です。このに何があったかというと『大阪万博』があり、管理人が大好きなビートルズがこの年に解散しています。そんな機械がいまだ動き続けていることに驚いています。

本来であれば交換したほうがいいのですが、そもそも自動火災報知設備の設置義務がない物件なので交換する必要もないという理由で使い続けています。

受信機の交換の目安は15年

古い火災受信機のラベル
1968年製のヴィンテージ受信機

受信機は製造メーカーにより15年が経過すると交換が望ましいとされています。実際の所設置場所にもよりますが15年以上使えることが多いのかと思いますが、予期しない故障や部品がなくなってしまった場合、改修が終わるまで火災受信機を停止させなければいけなくなってしまいます。防災設備のため今まで付いていたけど壊れてしまって交換を待っている間に事故がおきてしまったということがマーフィーの法則のように本当に起こりそうです。人名に関わることなのでできれば耐用年数どおり交換することをお薦めいたします。

年代物の受信機と新しい受信機の違い

  • 蓄積機能の有無
  • 再鳴動の有無
  • 配線の断線がすぐ確認できるか
  • 部品が基盤中心なので小型・軽量化

蓄積機能は火災感知器が反応してから一定時間信号を蓄積してからベルを鳴らす誤作動防止機能です。この機能がないと即時に火災報知機が作動します。再鳴動は一旦ベルが鳴り管理人さんなどがベルを停止して一定時間が経過したら再び鳴動するという機能です。機械も日々進化しているのでいい頃合いをみて交換していただくことをお薦めいたします。

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