スリランカはインドの南東部に位置するセイロン茶が有名な島国。首都は長くて有名な『スリジャヤワルダナプラコッテ』です。中学校の時にみんなで暗記した記憶が懐かしいです。現在のところ日本からの直行便ありません。スリランカからレポートが届いたので紹介してみたいと思います。
スリランカの消防設備
スリランカは約2,100万人ほどの島国で、高層ビルや大きな建造施設はコロンボ周辺の都市に限られ多くはないようです。
屋内消火栓
『FIRE HOSE CABINET』消火用ホース容器と書いてあります。中身を確認することはできませんが、左上に鍵が見えます。おそらく保護プレートを破って鍵を取り出し解錠して使用するのでしょうか。日本の設備の場合緊急を要し、すぐに使用できることが求められており鍵を設置した設備はほとんどありません。
鍵を開けリールに巻いてあるホースを伸ばしきりコックを開け放水するといった手順なのでしょうか。写真を見る限り新しく設置されたものと思われます。
消火器
左から『POWDER 粉末消火器』『CO2 二酸化炭素消火器』『WATER 水消火器』『CO2 二酸化炭素消火器』です。二酸化炭素消火器以外は圧力ゲージが設けられており蓄圧式の消火器であると判断できます。CO2消火器はそのままCO2を放出する消火器のため二酸化炭素が蓄圧されています。
日本の消火器と違うところは消火器の色です。消火器は25%以上を『赤』で仕上げることになっております(家庭用消火器を除く)。なので黒の消火器は日本では家庭用以外お目にかかれません。また二酸化炭素は高圧ガス法により容器を緑色で仕上げることになっており、二酸化炭素消火器の場合は『緑・赤』で塗装された容器で出回っています。ちなみに高圧ガス容器の黒は酸素ガスボンベで使用されています。多種類の消火器を同じ場所に設置されており意識の高さが伺えます。
警報設備
警報設備は『PUSH BAR / PULL HANDLE』とあります。棒を押してハンドルを引いて使用するようです。日本の警報設備は引いて使用するより押して使用するものが一般的です。引くという動作で1動作増えてしまいますが、いたずらなどで簡単に使用できないように保安措置を施しているのでしょうか。日本の設備の場合はは極力作業工数を減らし安全に使用できるように設計されています。文化や考え方の違いにより設計思想も全く違ったものになります。
装置の下部により『Secutron社』の製品ということがわかりました。この会社は1973年に設立され、カナダのトロントに本社があります。私的では好きなデザインで正直かっこいいと思います。
誘導灯
誘導灯は海外ではおなじみの『EXIT』文字によるものです。この誘導灯はなかなかお目にかかれることはありません。本体と表示面が一体型となり上から吊るすような製品は日本では見たことがありません。高天井で配線工事や設置しにくいような場所で後付工事が必要になったらこのタイプのものがあると重宝するのではないでしょうか。重要文化財などは建物に直接取り付けることもなく良いのではないでしょうか。
さいごに
今回はスリランカの消防設備をご紹介させていただきました。また海外に関する消防設備の写真やレポートをしようと思っておりますので写真や資料がある方、どうぞお譲りください。特に南米、アフリカ方面などなど。
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