防火対象物点検をする際に事前に用意していただく書類・資料について

防火対象物点検をする際に事前に用意していただく書類・資料について

防火対象物点検を実施する歳、事前にお客様に準備していただきたい書類があります。防火対象物点検はビルオーナーが実施する場合とテナント側が実施する場合の2パターンあります。大規模物件や危険物を扱うような特殊の物件は、指定業者や常時管理している会社が各々の資料について把握していると思われますのでそのようなケースを除いた小規模・中規模物件についてご紹介さていただきたいと思います。

防火対象物点検をするために必要な資料

 

  準備していただく資料 報告書に記載する内容
1 面積が分かる資料 延べ面積・専有部面積がわかるもの
2 防火管理者選任届 防火管理者の氏名と選任年月日
3 自主検査チェック表 日々の火気管理・防火扉周辺のチェック票
4 消防計画書 消防計画に記載されている事項
5 自衛消防訓練記録
自衛消防訓練通知書
消防訓練通知書を消防署へ通知しているかどうか
6 消防設備の設置届 各種消防設備を設置した場合に届け出る書類。各種工事後に提出されています。
7 その他の関係書類 査察時の立入検査通知書
その他消防関連書類
8

※ビルオーナー等
統括防火管理者選任届
※全体の消防計画

ビルオーナーや防火対象物の管理権原者は全体についての防火管理関連書類が必要です

1.面積が分かる資料

防火対象物点検で面積を記入する
点検する場所の面積が必要

面積が分かる資料は、登記簿や建築図面またはテナント契約時に交わした契約書などです。書類には面積の記載がありますので資料の確認をお願いいたします。防火対象物点検報告書には『該当する階の床面積』『延べ面積』『点検をする場所の面積』が必要になります。

2.防火管理者選任届

防火管理者選任届
防火管理者選任届

防火科管理者が選任されているかどうかは『防火管理者選任届』で確認します。地域により異なると思いますが、東京の場合は手続き時、『防火管理者手帳』に日付と選任場所を記載するため手帳にて確認することができます。手帳より防火管理者選任届で確認するほうが確実のためご用意のほどお願いいたします。

3.自主検査チェック表

自主検査チェック表1
自主検査チェック表1
自主検査チェック表2
自主検査チェック表2

日々のチェックリストは消防計画を作成した際に後ろ側辺りに挟み込んでいるチェック票です。計画書には『この書式にてチェックを行います』という意味で見本を挟み込んでいますので、このチェックリストに記載した事項を確認させていただきます。ご用意のほどお願いいたします。

4.消防計画

消防計画の表紙
消防計画の表紙

消防計画は防火管理者を選任する歳『防火管理者選任届』とセットで出す書類になります。火災や地震が発生したらどうのように行動するかを記載した書類です。初期消火や消防署への通報、避難誘導や応急救護などに関する事項が記載されています。防火対象物点検ではこの消防計画を基に点検していきます。

5.自衛消防訓練通知書

自衛消防訓練通知書表紙
自衛消防訓練通知書表紙

自衛消防訓練は6ヶ月に1度行う消防訓練についての書類です。消防訓練を実施する場合は事前に消防署へどのような訓練を実施するかを通知します。通知日や訓練の回数を防火対象物点検報告でチェックしますので、資料のご用意をお願いいたします。

6.消防設備の設置届

消防設備設置届表紙
消防設備設置届表紙

消防設備の設置届は、各種消防設備を設置したあと4日以内に消防署へ提出する書類です。建物の竣工時やテナントの改装、改修工事で、消防設備を設置、増設や移設を行った場合に届出ています。この設置届の有無を防火対象物点検報告書に記載しますのでご用意のほどお願いいたします。

7.その他の関係書類

その他の関係書類は、消防署による査察、立入検査通知書などです。消防関連の通知書があれば確認させていただきますのでご用意のほどお願いいたします。

8.統括防火管理者選任届・全体の消防計画

統括防火管理者選任届表紙
統括防火管理者選任届表紙

統括防火管理者選任届・全体の消防計画は、入居するテナントが複数あるような複合用途で、建物の防火管理権限が単一でない場合に必要になる書類です。単一とは、ビルの防火管理を1人の防火管理者で行うという場合です。

複合用途で単一の管理を行うと、入居するテナントの責任を全て1人の防火管理者で負うということになります。そのため、大抵の複合用途ビルでは単一で行わずテナントそれぞれが防火管理者を立て、独立した消防計画を作成しています。

その独立した管理権限を統括する『統括防火科管理者』を選任し『全体の消防計画』を作成届出することになります。これらの書類はビルオーナーや防火対象物全体の管理権原者が行います。

全体の消防計画にはそれぞれのテナント情報が記載されていますので、テナント側で防火対象物点検を行う場合は、全体の消防計画に入居しているテナント情報が記載されているかを確認していただく必要があります。

各種資料が紛失した場合はどなるか?

適否の判定をする書類
適否の判定

資料を紛失して見つからないというケースもあるかと思います。そのような場合でも防火対象物点検を行うことは可能ですが、点検報告書に【否】というチェックが記載されることになります。否が入った項目は是正する必要があります。

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まとめ

  • 防火対象物点検は各種資料のご準備をお願いいたします
  • 資料がない場合でも点検を行うことは可能です
  • 資料がない場合は該当する項目の点検結果が否になります
  • 否になった項目は是正を行う必要があります
  • 資料はまとめて保管をお願い申し上げます

参考:消防法

 

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