矢印つき避難口誘導灯【矢印付きパネルをつける場合について】

矢印つき避難口誘導灯【矢印付きパネルをつける場合について】

誘導灯は消防設備の避難設備に該当し、建物の在館者が安全に屋外に避難できるよう設置されている電気式の誘導標識です。避難口誘導灯は緑ベースにピクトグラムが描かれています。屋外への出入り口、直通階段の出入り口、避難口に通じる廊下や通路、防火扉の上部に設置されています。

避難口誘導灯は出入り口の頭上に設置され、避難口誘導灯を正面に見た場合、そのまま真っすぐの方向に避難口があります。まれに誘導灯の真下に避難口がなく、側面に向かって避難するケースがあります。その場合は→付きの避難口誘導灯を設置します。

避難口誘導灯はA級、B級、C級の等級があり、床面積や歩行距離で設置基準が異なります。今回は避難口誘導灯について書いていきます。

避難口誘導灯

避難口誘導灯の色

避難口誘導灯
避難口誘導灯

避難口誘導灯は緑ベースの誘導灯です。言葉ではわかりにくくても実際の画像を見たら、あー、そのことか、、と分かっていただけると思います。ちなみに通路に設置される『通路誘導灯』は避難口とは逆に白ベース。通路誘導灯は通常にのみ使用できます。

この豆知識を知っているだけで、建屋から屋外へのアプローチが格段に容易になります。火災時の生存確率も上がります。実際に誘導灯を使って建物外部に出ていただきたいです。簡単な避難訓練になります。

設置場所と矢印の有無

避難口誘導灯矢印付き
避難口誘導灯矢印付き

避難口誘導灯は避難通路や外部にでる扉の真上に設置されています。避難口誘導灯を見つけたらその方向に進むことで一つの関所を通過したということになります。物件の構造やレイアウトにより、扉の真上に誘導灯を設置しても、有効に視認できない場合があります。そのようなときは、矢印付きの避難口誘導灯を使用することができます。

参考図
参考図

矢印付きの避難口誘導灯はB級の誘導灯以上から設置することができます。B級?なんですか?という方もいると思いますので別の機会に誘導灯の等級について書いていきたいと思います。

動画

A級・B級・C級の違いについて

A級誘導灯
A級誘導灯

誘導灯はA級、B級、C級の等級があります。簡単に書くと、器具の大きさが大きい方からA→B→C、明るさの明るい方からA→B→Cということになります。A級はとにかく大きく画像では100円玉と比較してみましたが、非常にわかりにくく微妙な感じになってしまいました。

大きく明るければその分視認がしやすいということになります。そのため歩行距離毎の設置基準は等級別に異なり、歩行距離の大きい方からA→B→Cとなります。A級はとにかく大きく、価格も一流のため、コスト面から、より小さいもので設計されることになります。

等級を選定する場合は床面積と使用している用途により決めていきます。避難口誘導灯は、階の床面積が1,000㎡未満であれはC級を使用することができます(地下街を除く)。それ以外はA級、B級を使用することになります。細かい設置基準については別の機会に書かせていただきます。

まとめ

  • 避難口誘導灯は緑ベースで
  • →付きの誘導灯を使えば扉の横側に設置できる
  • A級、B級、C級がある
  • 地下街以外で1,000㎡未満の対象物には避難口C級が使用できる

参考:消防法施行令 長時間タイプの誘導灯

Blogカテゴリの最新記事