バルサンで火災発報器が作動するかやってみた!!

バルサンで火災発報器が作動するかやってみた!!

今回の実験は弊社所有の火災報知システム、実験施設の条件による結果のため、実際に全国に設置している火災報知設備と同じ結果になるというものではありませんのでごご注意くださいますようお願い申し上げます。

バルサン煙比較

バルサン・アースレッドで発報するのか??

今まで数多く寄せられてきました究極の対決『バルサン・アースレッドVS火災報知設備』の決着をつけるため実験をしてみました。

昔からバルサンを炊くと火災報知器が作動するから注意してください!とか、消防署に連絡しないと火災と勘違いされるよ!!などといった神話が語り継がれてきました。いわるゆバルサン神話というやつです。今回は我がタイムラン防災が神話の真相を解き明かしていきたいと思います。

はじめに

害虫駆除するためにバルサンを炊いたのに火災報知器が作動してしまった、なんてことが起こってしまったらなんともいたたまれません。

このブログで『ミイラ取りがミイラになった』という人が少なくなってくれたらいいな!という願望を持ちつつ早速準備をしていきたいと思います。

こちらのバルサンで煙を噴出

2種類のバルサン
霧タイプ(左)と煙タイプ(右)

今回は近くのホームセンターに行きましたがバルサンのみ売っていたのでこちらの2種類の商品を比較しつつレポートしていきます。

  • バルサンワンプッシュ霧 6畳~8畳用
    【火災警報器に反応しない!と書いてあります】
  • バルサンワンタッチ煙  6畳~8畳用
    【火災報知器カバーが付属されています】

今回の商品はバルサン霧タイプと煙タイプの2種類です。

実験場所は弊社の離れで約6帖の通気性の悪い密閉されたプレハブ小屋であります。非常に悪い条件ではありますが実際に火災感知器を設置して発報させてしまおうという魂胆であります。

火災感知器は3種類を用意

左『煙』・中『差動式(熱)』右『定温式70℃(熱)』
左『煙』・中『差動式(熱)』右『定温式70℃(熱)』

迎え撃つ自動火災報知設備ですが煙をキャッチする煙感知器を設置します。バルサン・アースレッドは煙を発するため当然、煙感知器が働きます。熱感知器は一切作動しませんが、念のため2種類の熱感知器も用意しました。中側の差動式と左側の定温式は熱感知器のため煙には反応しないため実験には不要なのですが、煙感知器だけではなんとなく絵ズラが少し寂しいので応援に来てもらった次第であります。

感知器の種類についての詳細はこちら
参考記事:感知器の見分け方

火災受信機はP型2級5回線を使用

火災受信機の警戒は感知器ごとに
火災受信機の警戒は感知器ごとに
  1. 煙 感知器
  2. 熱 ドーム型 【差動式】
  3. 熱 台所用 【定温式】

今回は実験のためどの感知器が作動したのかわかるようにするために、1回線ごとにそれぞれの火災感知器をとりつけました。当然に1番の煙感知器しか作動しませんが。。。。

蓄積機能は解除

また、試験条件としましては蓄積モードを解除しておこなうこととします。
蓄積機能とは、火災感知器が煙や熱を感知した瞬間に作動するのではなく、一定以上の熱、煙の蓄積を感知してから作動する機能であります。今回はこの機能を解除してより厳しい条件にて試験を実施いたします。

総合盤をとりつける

火災受信機の警戒は感知器ごとに
火災受信機の警戒は感知器ごとに

次に総合盤を取り付けます。総合盤ベル、発振器、ランプの3つからなる機器収容箱のことを指します。今回は発報したときにベルだけ鳴ればOKなのでベル線を2本端子に線を差し込みます。他の線は一切使用しません。

火災警報器に反応しない 霧タイプを試験

霧タイプの試験を開始

スタート
スタート
霧状2分後
2分後
霧状3分後
霧状3分後

噴射から3分経過しても空気がよどんでいません。これなら煙感知器が作動する心配もないでしょう。

いよいよ煙タイプに行ってみます

煙タイプの試験を開始

煙タイプ1分経過
1分経過

スタートから1分で早くもモクモク煙が立ち上がってきました。
コレなら発報が期待でき大変待ち遠しい限りであります

煙タイプ2分経過
2分経過

2分経過したところですが、火災感知器に全く反応はありません。煙感知器が発報する濃度には少し足りないのでしょうか??

煙がこれ以上濃くなることがないと判断し実験終了!!と言いたいところでありますが、どうしても発報させたい管理人は追加でもう1本を投入することにしました。

煙タイプ5分経過
5分経過

計測開始から5分後【2本目投入から3分後】煙濃度はマックスになりました。あとは発報を待つだけであります。

ん??火災報知器には何も反応がありません。

2本投入しても火災報知器が作動しなかったため機械のミスかどうか調べることに。。。

機械の故障か確認するために試験機でチェック

煙試験にて発報
発報しました!
火災受信機にて発報
火災受信機にて発報確認

試験機によるチェックではしっかりと煙感知器が作動しました。といことは火災報知設備による異常はありません。バルサン濃度が煙感知器作動条件には達していないということでした。

動画バージョンはこちら!!

まとめ

使用した煙式バルサン
使用した煙式バルサン
  • 霧状のバルサンでは作動しなかった
  • 煙状のバルサンでも作動しなかった
  • さらに1本追加しても作動しなかった
  • 加煙試験機によるチェックでは作動した

煙タイプのバルサンには火災報知器用のカバーが付属で付いていました。カバーを装着することで煙の流入を防ぐことができますが、このカバーを取り付けた場合は必ず取り外すようにお願い申し上げます。実際の火災を感知することができなくなり大変危険です。

今回の実験は弊社所有の火災報知システム、実験施設の条件による結果のため、実際に全国に設置している火災報知設備と同じ結果になるというものではありませんのでごご注意くださいますようお願い申し上げます。

火災報知器に反応しないタイプの商品

火災感知器が作動しないノンスモーク、霧状の殺虫剤をお買い求めください。参考にリンクを貼っていますのでご参照いただければ幸いです

6畳~

9畳~

12畳~

 

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