Q 防火管理者とは?また仕事内容とは??
防火管理者とは、建物やテナントの防火責任者のことをいいます。火災を未然に予防するために建物につき1名、各テナントに1名の防火管理者を
専任する必用があります。なので各階1テナントの10階建のビルの場合、合計11名の防火管理者さんが必用になってくるのです。
【ビル全体の防火管理者1名+各テナントの防火管理者10名】
【防火管理者の仕事】
消防計画の作成
避難訓練の実施任
消防設備点検を実施
火元、火気の管理責任
避難防火上必用な設備の維持管理
収容人員の管理 等々
火災予防、火災時の被害最小化のために上記の仕事をこなすことになります。また複合用途の防火対象物では、他の防火管理者と互いに協力して
防火管理業務を実施することが求められます。日頃の行動一つで人命が左右するため大変重要な仕事となっています。
防火管理者になるためにはまず防火管理者講習を受講し効果測定に合格する必用があります。効果測定はテキストを見ながら行えるので講習をしっかり聞いていればほぼ100%合格できると思います。
寝てしまうと試験に出る内容を聞き逃してしまうので寝ないようにしてください。
防火管理者案内サイト【東京消防庁】
※防火管理者は甲種と乙種の2種類があるので申込前にどちらに該当するのか確認してください。
甲種・乙種防火管理者選別【東京消防庁】
Q 防火管理者を取得したらその後はどうすれば?
防火管理者の講習が修了しました。
次にやることは・・・
防火管理者の選任
消防計画の作成及び提出
防火管理者の選任は管轄の消防署で行います。方法は防火管理者選任届という書類に記入します。届出は正副2部作成し、正本は消防署、副本は自分で保管します。
後々の防火対象物点検で必要になってくるので必ず保管しておいてください。
防火防災管理者選任届【東京消防庁】
届出の見本【東京消防庁】
次に消防計画です。消防計画とは火災や大震災が起こった場合に備えて予め決め事をしておき書類にまとめたものです。実際に火災や震災があった時に計画しておけば落ち着いて行動でき
被害を最小化できます。また震災時には帰宅することが困難になることもあり、東京都では帰宅困難社対策を消防計画の中に盛り込むことになっています。記載しなくてもいい
自治体もありますが、万が一のために計画しておくことをお勧めいたします。
消防計画を作成したら防火管理者選任届と同様に正副2部を管轄の消防署へ提出します。正本は消防署へ、副本は自ら保管し、計画した内容通りに実行していきます。
消防計画の作成について【東京消防庁】
Q 消防訓練とは何?
消防訓練には3つの種類があります。
消火訓練
消火訓練は火を消すための訓練です。実際火災が起こった場合消火器や屋内、屋外消火栓の使用方法がわからなければ
初期消火活動ができません。初期消火ができるかで被害の大小が左右されます。確実に設備が使用できるように訓練し
初期消火活動が行えるように訓練してください。
避難訓練
避難訓練は館内に入る人々を安全に避難させることを目的としています。建物のことを知っている人間だけさっさと逃げてしまった場合、
建物のことをよく知らない人々は取り残されてしまいます。定期的な避難訓練を実施し確実に在館者を避難されられるよう
訓練を実施してください。また防火戸、防火シャッター付や避難通路上には物品を置かないようチェックが必用です。
通報訓練
通報訓練は消防署に通報する訓練です。一部の特別な施設は別として実際に119番通報はしないで模擬的な訓練を実施します。
実際の火災時は緊迫しているため通常通りの応対が困難になります。そのため日頃から通報に必用な情報を把握しておくことが
大切になります。消防署の119番オペレーターはマニュアルに沿って応対してくれます。落ち着いて確実に応えられるよう
訓練しておくことが必要になります。
消防訓練は被害を最小化する大変有効な手段です。日本では地震が起こってもパニックにはなりません。
小さい時に経験した数々の地震や避難訓練で対処できるようになっているのです。
海外からやってきた観光客はそんな日本人に驚いています。
火災の場合は地震ほど経験がなく、パニックを起こし煙に巻かれて身動きが取れなくなってしまうというケースが多くなっています。
防火管理は突発的な火災でも対処できるように定期的に消防訓練を実施し大切な命を守ることが求められます。
【自衛消防訓通知書】
東京消防庁場合は管轄消防署へFAX可
自衛消防訓練通知書【東京消防庁】
【避難訓練マニュアル】
消火訓練マニュアル【総務省消防庁】
通報訓練マニュアル【総務省消防庁】
避難訓練・階段通路【総務省消防庁】
避難訓練・避難器具【総務省消防庁】
避難訓練・階段通路【総務省消防庁】
Q 防火管理者選任届や消防計画を作ってもらえますか?
もちろん弊社にて作成及び手続のお手伝いをさせていただくことが可能です。
可能ではありますが極力自分たちだけのオリジナル消防計画を作っていただきたいと考えております。消防計画では様々なことを決めていくことになります。
決めいていく過程や文章として作成していくことそのものが消防訓練になると考えております。自分たちで決めた内容を形にしていくことで潜在的に
自分たちのものになっていくことでしょう。
でもやっぱり自力では・・・、忙しくて時間がない・・・という方もいらっしゃいます。そのような場合はお客様の物件状況にあった計画書作成のアドバイスをさせていただいております。
消防計画は防火管理者を変更した場合、記載事項に変更があった場合、その都度更新していくことが必要になります。